中年サラリーマンが
見習うべき堀田茜
5/16放送分の『世界の果てまてイッテQ!』の
「出川女子会スペシャル」、
見どころ満載で実に素晴らしかったです。
尋常じゃない手間を惜しみなく凝縮した中身の濃さと、
良い意味でそれを感じさせないスピード感溢れる編集で、
「これぞTV!これぞイッテQ!」と唸らされました。
そんな傑作回の中で
個人的に一番震えたのは、出川が夫人に
「茜ちゃん変わったと思いません?」と尋ねたように、
堀田茜の成長でした。
蛭に血を吸われる可能性を聞いて
「血が出たらTV的に使えるの?」と瞬時に出川のような思考を巡らせ、新人の夢っぺに積極的に
擦れた小姑ムーブを仕掛け、料理対決でも
「当店はコロッケのみで勝負しています」と変化球で挑み、MVPと言っても差し支えない(個人的には確信犯だと思う)
風に舞うレシピと、
番組構成と自分の存在意義を物凄く意識していたと思います。少なくとも、
テロップで使われたコメントの質はガールズ4人の中では文句なく一番だったと感じました。
振り返って考えると、長女のお嬢が結婚して今後出動が減るとなると、番組として
お嬢の役割を引き継ぎ、かつ
新加入の末娘を活かしながら「バラエティ(イッテQ)の正解」を見せて教えるのは
自分の役割だと自覚しているからこその立ち振る舞いだったと思います。
些細な好感度や小綺麗さなぞ不要、汗をかいて泥にまみれても
演者として番組に必要な役割を全うする姿こそ、
師匠に対する何よりのリスペクトでしょう。
恐らく
彼女の大きなターニングポイントは、今や何よりの名刺となった
「丸太で足を滑らせて股間を強打→半回転して頭から川に落ちる」だと思います。単独ならともかく複数人になるとどうしても埋もれてしまう感のある彼女が、あの場面の
「どこ行っても言われた」「『CanCam』編集からよくやったと言われた」という反響の大きさに、
相当な手ごたえと充実感を得たのでしょう。あれ以降、堀田茜の『イッテQ!』での存在感は
明らかに1段上のステージに上がったと感じます。
今回の彼女の立ち振る舞いに、
「人は立場と使命を自覚して覚悟を持つと大きく成長する」のだと、初登場時の映像の頃からここまで来たんだなぁと、
ある種の感動すら覚えたので、書き記しておきたいと思った次第です。焚火の件で、良い話の流れから
「イッテQとしての正しいオチ」に持って行く
殿(しんがり)としての見事な役割は、ヒュンケル言うところの最後尾の重要性を体現していたのではないでしょうか。
相変わらずのダメリーマンですが、
この感動はほんのちょっとでもいいから忘れずに仕事に活かしたいと思いました。
余談ですが、そうなると今度は
谷まりあがどうして行くのかちょっと興味あります。今回みたいな全員集合となると、お嬢はお嬢だし、次女は上記の通り、末娘は新人かつ元々のキャラクターでしばらくは「純朴」で行くとなると、今まで比較的影が薄くても
「末っ子だし」がある種の免罪符になっていたのが今後は使い辛くなると思うので、どうやって自分の立ち位置を確立させるのでしょうか。
初登場時から
「オーラが薄い」とイジられていたんだし、それを逆手にとって
存在感無いネタを売りにしていくのも一つの方法だと思いますし、夢っぺと組んで
「年増」「若手」というプロレス的構図で行くのもアリだと思いますが、さて、どうすることやら。
6/20追記
新人出川ガール2人目登場の回で、谷まりあが大勢になっても埋もれずに
しっかりと自分の立ち位置を確立させた感がありました。
前述の出川女子会だと、4人の中で明らかに谷まりあが埋もれてしまっている感がありましたが、その放送を見て、本人が意識したのか、はたまた周囲の人と戦略を練ったのかはわかりませんが、
少ない出番の中でもしっかりと存在感を見せていたと思います。
「河北さん卒業!」
「横田でいいじゃん」「私が名付けたって言ってね」等々、夢っぺの
「純朴」とはまた違う「無邪気」さをウリとする「空気を読まない系三女キャラ」がハマっていたと思います。元々その気はありましたが、
今回のようなケースでこんなに「印象深く編集に乗る割合が多い」のは初めてだった気がします。
元々長女の
お嬢は攻守の要たる不動の大黒柱でしたが、訛りを含め
純朴な末っ娘夢っぺが加入し、前述の通り前回放送で堀田茜が
「擦れた殿(しんがり)」としての次女ポジションの御旗を堂々と立てた感がありました。人数が増えた故に各々の「個性と立ち位置」の重要度が増す中で、今回加入した
「若くてキラキラの末っ娘」である横田真悠を前に「横田」と雑なアダ名を付けることで、
「空気を読まない無邪気キャラ」がしっかりと確立されていたと思います。
一番分かりやすかったのがアクティビティで、叫んだり変顔したりとリアクションを強調して
まず「バラエティの正解」を出した堀田茜に対し、「もっと楽しみたかった」「リアクションがオーバー」と
無邪気っぽく逆張りをして「バラエティとしての相乗効果」を出すのは見事な流れだったと思います。堀田茜同様、
これが経験の蓄積とそれに伴う意識の成果なのだと感心しました。これをヤラセと言ってしまえばそれまでですが、それは「プロレスは何故相手の技をあえて受けるのか?」という
野暮なツッコミでしかないでしょう。
そうなると今度は
新加入の二人がどうなるかですが、
「純朴な田舎娘」「洗練された都会っ娘」と対照的になっているので、
混ぜた時にどうなるのかが見ものだと思います。あるいは、それを率いる姉を一人加えるとして
それが誰になるのかでも違った化学反応がありそうで、「どんな場所でどんなロケをするか」という
ロケ内容とは違う楽しみ方も出来そうで、今後も楽しみです。
7/4追記
相当評判が良いようで、
早速全員集合会開催されました。
以前書いた通りの流れになってて自分でもちょっと驚いたんですが、お嬢が指摘した通り
後輩が出来てからの谷まりあは明らかに上のステージに登ったとしみじみ思った次第です。堀田茜同様、彼女もまた
使命を自覚し覚悟を決めた事で成長したんだなぁと。
「尺の取り方」とは良いフレーズ。
そして、
今回一番ツボったのは『嫌われる勇気』。「最近の堀田茜の愛読書は?」という大喜利があったらこれ以上の答えが思い浮かばない
会心の1本、
感心と納得しか無いです。思わず
「惚れてまうやろ!」と叫びたくなりました。アンタ偉いよ。
あと、横田が早くも
「期待外れ」というキャラを獲得しているのは、
演者とスタッフの愛だなぁと思いました。
今回も出川女子会は大変面白かったですが、とは言えあまり乱発すると飽きちゃうので、
基本バラ売りしつつ年1回くらいのお楽しみで全員集合あたりがバランス良いんじゃないかと思うんですが、果たしてどうでしょう。
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