「むしろアンチ」な意見
TVアニメ『推しの子』の第十六話「開幕」を見ていて気になった箇所があったのですが、弟クンに話したところ「
そんな事を気にする奴はむしろアンチ(意訳)」と言われたのがショックだったので、せっかく全世界に向けて意見を公開できるWEBがあるのだから書いておこうと思った次第です。
後半の舞台開幕前にMEMちょと「今ガチ」メンバーが再会して同窓会っぽくキャッキャしている場面で、ケンゴがルビーを見つけて以下のような会話があります。
「うわ、メッチャ可愛い娘いる」
「あのコ、アクたんの妹だよ」
「マジか!」
「やっぱ遺伝子強ぇなぁ」
「親の顔見てみたい…」
「絶対美人だよな」
*原作漫画も凡そこんな感じの流れだったハズです
私はこの場面で
反射的にノイズを感じました。原作読んでる時は特に何も思わなかったんですが、アニメ2期を見ながら1期を見直したりもして感度が高かったせいか、引っかかってしまったんです。
それは
「あの3人ってルビーのこと知らないんだ」という点です。
MEMちょは
インフルエンサーとしてバズりを駆使して世に出てきた人物なのは周知の事実ですが、それなら
直接接点のある芸能人に「あわよくば広めて欲しい」とB小町としての活動情報を伝えているのが自然だと思いますし、であれば
共演者の妹が居る点は興味を惹く要素として間違いなく伝える内容でしょう。
そしてそれ以上に、撮影終了後に本人が
「この現場めちゃくちゃ好きだった」と言っていたように
「今ガチ」メンバーとの絆はビジネス的な側面を抜きにしても大事だと思うので、「知名度UPに協力してくれたら嬉しいし、
友達に自分の活動を知って、見て、応援して欲しい」って行動するのは
普通じゃないでしょうか。だからルビーがアクアの妹である点もワリと大事。
勿論「芸能界は、撮影中は仲が良いかもしれないけど、
終わったら全然接点無いドライな世界」って言ってしまえばそれまでだし、後々フリルが「撮影中は役に入ってるけど
終わったら急に冷める」みたいな話もあります。あるいは、MEMちょは伝えてるかもしれないけど、
3人は「あー、後で」「時間が出来たら…」みたいに流してたのもリアルなら十分ありそうだし、まぁ一般的に
「所詮はそんなモン」と言ってしまえばそれまでの話ではあります。
でも『推しの子』が好きな人からすれば、
アクアは勿論、演者全員にとって「今ガチ」の絆は大切に思っていて欲しいでしょう。その前の十五話でアクアがかなに「嬉しかった事あるでしょ」と言われて
回想するシーンに「今ガチ」の場面が出てきますから、
作品的にもそこは大事なモノとして扱うのが必然だと思います(舞台見に来たんだし)。
なので私としては、MEMちょは3人に
B小町の活動をちょくちょく連絡していて、3人も、常に追いかけているというワケじゃなかったとしても舞台鑑賞で久しぶりに再会する前には
B小町の事をある程度知っている状態という流れであの場面を迎えて欲しかったと思うし、
そうじゃないのは個人的にちょっと残念に感じた次第です。
ちなみに私的には、この場面はこんな感じであって欲しかったなぁと思います。
「なぁMEM、あの娘がアクアの妹だよな?」
「そ、我が新生B小町のエース様だよ〜」
「生で見ると一層可愛さエグいな…」
「兄妹揃って超美形って、遺伝子強ぇよな…」
「じゃあもしかして、となりにいる綺麗な人がお母さん?」
「そうだよ。あとついでに、事務所の社長」
「マジか!」
「社長まであんな美人って、事務所のルックス偏差値バグってるだろ…」
ミヤコさんを絡めたのは、後々本編でタレントやグラビア活動やってた過去話が出るので公式で
芸能人レベルの容姿持ちの伏線を出しておく為と、何より
個人的に推しだからです。
私が指摘した部分は、
物語の大勢になんら影響無い些末な部分ですし、その前の演出の話で「尺の関係で整理したり削る事もある」みたいな話もあったし、弟クンに
「もはやアンチ」と言われるいちゃもんレベルの指摘なのかもしれません。
しかしながら、「神は細部に宿る」とも言うし、こういう端々のノイズ除去というかアク取りは地味だけと全体の完成度の為には軽んじてはいけないと思うので、
好きな作品故に見過ごせなくて書いてみちゃいました。ご意見ご感想いただければ幸いです。
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