おジャ魔女どれみ観賞
日曜日の朝といったらおジャ魔女どれみというのはココ何年かの日本人の生活スタイルの一部になっているのはもはや当然の話ですが(←さも当たり前の顔で)、この作品、単なる子供向け魔女っ娘ハチャメチャ作品と捉えてしまうのは間違いな非常に深い作品なのは明白でして、今回は自分が文学部生であるということで、そんなおジャ魔女の『芸術性』とも呼べるべき点を取り上げようと思いま……って、
えエEぇェe!?
(カラフルに驚いてみました)
おジャ魔女どれみを知らないヒトがいるぅ?
名前を聞いたことはあるけど観たことないヒトがいるぅ?
ちょっと待って下さいよ奥さん(©みの○んた)、じゃあその人達は何のために生まれてきたんですか?(豪快な他者の存在否定)
仕方ない、それでは私が、観ているヒトはもとより知らないヒトにも解るようにおジャ魔女及びその芸術性について手取り足取り(注:これはテキストです)教えてあげましょう。
今回取り上げるのは『劇場版も〜っと!おジャ魔女どれみ カエル石のひみつ』です。私が本当に論じたいのはテレビシリーズの話なのですが、おジャ魔女を知らないヒト(と書いて「非国民」と呼びたい衝動に駆られる私)にもわかるように話すなら短編の映画の方がやり易いのでこっちにします。内容も論じ易いですし。
簡単なストーリー&キャラクター解説
夏休みにみんなでどれみのお父さんの実家に行く事になった。山奥の自然の中でみんな大はしゃぎ。ところで、この地方には善十郎とマユリという二人の若者の悲劇の話があった。かつて年貢の取立てが厳しかった時、江戸から来た役人に年貢軽減の直訴を試みた善十郎は、打ち首獄門の刑に処せられてしまった。そしてその死を嘆いた恋人のマユリは、後を追って川に身を投げて死んでしまったのだった。
ありがちな昔話ですが、やはりこのテの悲劇は悲しいですね。でも今回はこの話に対するアプローチは省きます。本当は合わせてやった方がより良いのですが、私の都合ってモノがあるので(めんどいだけ)。
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基本的に主人公は、春風どれみ、藤原はづき、妹尾あいこ、瀬川おんぷ、飛鳥ももこの5人のおジャ魔女です。どれみの妹のぽっぷもおジャ魔女です。詳しくはこちらで確認して下さい。後の登場人物は、どれみのお父さんとお母さん、春慶塗(しゅんけいぬり)という漆塗りの職人であるおじいちゃん、水羊羹を作るのが上手いおばあちゃんです。お父さんとおじいちゃんの仲が悪いとかそういうコトはほとんど関係ないので気にしなくていいです。
本当はちょちょいと挿絵か何か描けば皆さんが理解するのに楽なんでしょうけど、なにぶん私は絵心というモノと縁がないので、私が描くと『楽しい幼稚園』等に載っている子供達の人気者とは程遠いおジャ魔女が、そう、『汚邪(おジャ)魔女』が誕生してしまうおそれがあるので(楽しい幼稚園どころの騒ぎではありません)、挿絵は勘弁して下さい。では行きましょう。
本編
自然の中で思いっきり遊んだり、おばあちゃんに水羊羹の作り方を教えてもらったり、めいっぱいに田舎を楽しむどれみ達。そんな中、おじいちゃんの春慶塗を見学していた時。
「きれいな木目やなぁー」
とあいこが漆がまだ乾いていない木に触ろうとする。
おじいちゃんが怒鳴る。ビクっと身を強張らせるあいこ。その目には、単に怒られたということ以上の、何かに脅えた感情が映っていた。
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夕食時。ももこがふいに立ち上がる。
「おじいちゃん、膝の上に座らせて」
楽しそうにおじいちゃんの膝の上に座るももこを見て、どれみ達もたまらず立ち上がり次々におじいちゃんの膝の上に座る。だが、あいこだけは立ち上がらない。おじいちゃんが、昼のことは気にしていないよと言っても、結局一人膝の上に座ることはなかった。
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その夜、寝付けないでいるあいこに、ももこが問う。
「どうしておじいちゃんのコトさけるの?」
「おじいちゃんは…、なんかこわいねん。ようワカらへんけど」
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翌朝、早く起きたあいこは、庭のトマト畑へ行く。するとそこにはおじいちゃんがいた。「どうだい?」とトマトを差し出すおじいちゃん。あいこはトマトを取りそこない、落としてしまう。その時あいこには、落ちるトマトがあの時の花束に見えた。そしておじいちゃんの顔もまた、あの時のあの人の顔に見えた。
「イヤヤー!」
あいこは泣きながら走りさってしまう。
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と、ここまででとりあえず前半終了。覚えておくべきは、あいこのおじいちゃんに対する、何らかの原因によって植え付けられた恐怖心です。つまりはトラウマです。
私も昔ア○メイトで、デカい声で周りの迷惑考えずにギャーギャー騒ぐ○っ子に本気で殺意を覚えるほどに腹を立てて以来、
『鍵っ○=迷惑な物体』
と条件反射で捉えてしまいます。勿論そういう迷惑な人間は一部分で、鍵の作品が好きな人の中にちゃんと良識を持った人がいることは解っています。ですが、どうしても最初に『○っ子=迷惑な物体』として捉えてしまう条件反射が抑え切れないんです。つまりはトラウマです。
で、何が言いたいのかと言いますと、つまりは私とあいこは同じ悩みを抱えた仲間ということです(←つまりはあいこと共通点があることが自慢したかっただけの様子です)。