旧世紀ヲタクが考えそうな
番外編ドラマCDにあって欲しい
第3村出発時の妄想if




「…なぁシンジ、この期に及んで何やけど、もっぺん言わせてくれや。お前はもう無理して戦わなくてもええんや。辛い事から逃げてもええんやで」
「トウジ…」
「お前がエヴァで頑張って戦ってくれた事を、世界はこんなんになってしもうたけど、お前がおらんかったらそもそもワシらは今こうして生きておられんかった事を、ワシは知っとる。だから、ワシはお前を許す。ワシらは何がってもお前の味方や。だから…」
「ありがとう、トウジ。…だけど、ごめん。僕は行くよ。僕自身と、皆の為に。そう言ってくれる、トウジ達の為に」
「…そっか。そやな、お前はそうやった。大人しそうな面しといて、一度決めたらテコでも動かん頑固なヤツやったわ」
「ミサトさんの指示を無視して僕らをエヴァの中に入れて助けてくれて、使徒と戦ってる時の碇を見たら、ああコイツ怒らせたらまずいなって思ったよ」
「アンタ達、そんな事してたの?やっぱり3バカトリオだわ」
「それに関しては、返す言葉もないね」



「そういやシンジ、ワシの妹には会うたか?」
「うん。サクラさんだよね」
「ほな、この手紙を預けるから、サクラに渡してくれ。ほんで、こっちは何とかやってるさかい、そっちも気ィ付けて頑張れやって伝えてくれ」
「うん、わかった。…でも、サクラさん凄く怒ってるだろうから、正直顔を合わせ辛いな…。「エヴァにだけは乗らないで」って言われていたから…」
「それはまぁ、多分大丈夫やろ」
「え?」
「センセ、ワシらが初めて会うた時の事、覚えとるか?」
「委員長!鈴原君が転校生をいきなり校舎裏に呼び出して、有無を言わさず殴ってました!」
「ええっ!?あなた、碇君にそんなことしたの!?」
「うわサイテー」
「いや、それはもう済んだ話やろ。サードインパクト前の、十年以上昔の話やぞ」
「でも、サードインパクトからずっと眠っていた碇にしてみれば、ほんの数か月前の話だよな。被害者的には、まだまだ時効は成立してないんじゃないかな?」
「ちゃんと男同士の落とし前付けたから、あの話はもう終いやっちゅうんじゃ。ケンスケぇ、お前イチイチ話をややこしゅうすんなや!」
「ごめんごめん。で、トウジは碇に何を伝えたいんだい?」
「あん時のワシは、妹が怪我をしたんはお前のせいやって言うたけど、シンジのおかげで皆が助かったんだってワシを怒ったのは、その妹やった。シンジが頑張って戦ってくれたから、ワシらは生きていられるんやって」
「そうだね。それが僕らが友達になるきっかけだったな」
「シンジ、サクラにとってお前は、命の恩人なんや。ヒーローなんや」
「妹さんきっとは、碇がこれ以上傷ついて苦しむのが嫌だから、エヴァに乗るなって言ったんだろうね」
「きっとサクラも全部解っとるはずや。だから、大丈夫や。ちょっとキツめに「アホ」言われるかもしれへんけど、せいぜいそれで終いや」
「そうだといいんだけど…」



「せやシンジ、何やったら、ワシの義理の弟にならんか?あいつの方は満更でもないやろうし、お前なら大事な妹を安心して任せられるわ」
「はあっ!?いきなり何言ってんのよ、バッカじゃないの!?」
「なぁヒカリ、シンジが家族になるんやったら、お前かて大歓迎やろ?」
「そ、そう言われても…」
「トウジ、実年齢が十歳以上年下の元同級生がいきなり義理の弟で家族の一員になるなんて、非現実的な話の極みだよ。普通はそんな簡単に受け入れられないさ」
「ケンケンの言う通りよ。ヒカリが困ってるじゃない。ガキシンジはともかく、アンタはいつまで経ってもバカのまんまね」
「じゃかしいわ!第一、お前の方こそ昔から全然成長しとらんやないか」
「アタシは特別なの。ガワばっかり無駄にデカくなったアンタと一緒にしないでよ」
「「「まぁまぁまぁ」」」
「でも、妹さんにとって碇は特別な人だし、元々年上の女性との接し方には慣れてるだろうし、碇に抵抗がないならいいんじゃない?」
「いや、急にそんな事言われても…」
「何やシンジ、サクラの何処が不満なんじゃ、言うてみぃやコラぁ!?」
「敢えて不満を挙げるとすれば、義理の兄の存在なんじゃないか?」


序文
旧劇について
新劇について
旧作と新劇の比較について
綾波について
アスカについて
ミサトについて
音楽について
最後に


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