カ派、憤死



普通のヲタク向け作品の感覚からすると、シンジとアスカは「くっつかない方が不自然」レベルのフラグ満載で、ビジュアル的な意味でもアスカはヒロインとして申し分ない存在です。


・ただし世間的にはレイがそれ以上に圧倒的に強かったので、我々は昔から悔しい思いをしてきたワケです。旧劇はある意味アスカENDなのかもしれませんが、あれで勝ち名乗りを上げられるようならここまで拗らせてないっちゅーの。


・シンジとアスカの結末としては、中学生の頃にお互い気にはなっていたけどあと一歩が踏み出せず自然と疎遠になってしまい、同窓会で再会して「あの時好きだったんだよ」と告白し合って十数年ぶりの初恋が終わる的な、アニメやマンガにありがちのお約束に対するアンチテーゼというか、「現実を見ろ」的な意味合いの一端なのでしょう。


・ただ、昼ドラだとそっからドロドロの不倫劇が繰り広げられる展開だと思うと、ある意味負けず劣らずお約束な話なのかもしれませんが(偏見)。ていうかそもそも、ヒロイン戦線から離脱したキャラが救済措置的にサブキャラとくっつくというのもお約束っちゃあお約束ですけどね。


・それはそれとして、シンジとアスカの最後の別れについて、何故あの場所であの構図なのかと言えば当然『EOE』のラストを踏まえているからですが、加持がカヲル君に言った「渚とは海と陸の狭間」という言葉を考えると、波打ち際というのはシンジとアスカの関係の境界って意味でもあったんじゃないでしょうか。


かつて想いを重ね合わせた二人が過去に決着をつけ、あの場所から互いに新しい未来に歩き出すという意味も含まれていたとすると、一層感慨深いものがあります。あれもまた、シンジが過去を乗り越える為に我々が旧作を改めて受け入れて卒業する為に、必要だったんでしょう。


・あと、プラグスーツがエロくて性欲を持て余すのはエヴァの取説の前書きに出てくるくらいの常識ですが、それにしたってあの場面のアスカは、スーツの質感やら破れた部分から覗く肌の瑞々しさまでイチイチ尋常じゃなく艶めかしくて、正直言って、今まで見てきたアスカの中で一番でエロかったです。シンジ君よろしく中学生だったら、思い出すだけでイケます(参拾八歳の発言)。


・シンジに「好きだった」と言われて照れる姿も大変可愛らしく、あそこは多分アスカ派の鶴巻の仕業だと勝手に思っています。良くやった、お前は摩砂雪より出来る男だ。


・ついでに言っておくと、今回はクルー達にもスーツ着せてるので、冒頭の作戦終了後のマヤを筆頭に「狙ったとしか思えないカット」が多々ありましたが、最後までサービスサービスぅって事なんでしょうか。今更そんな見え見えの釣り針に引っかかると思クマー!(個人的にマリの乳揺れは食傷気味)


・ちなみに、シンジにとってアスカがどんな存在であるか『残酷な天使のテーゼ』の歌詞から考察したテキストもあるので、そちらも読んでいただけると幸いです。



序文
旧劇について
新劇場版について
旧作と新劇の比較について
綾波について
ミサトについて
音楽について
最後に
オマケ



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